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奥沢〜玉川田園調布〜自由が丘の地域にゆかりのある人物を講師にお招きし、毎回多彩なテーマでお届けする講演会「人ひろば」。
本日のテーマは美術館に関わりの深い「額縁」。講師は、額装師の飯塚深さん、絵画修復家の石井亨さん、学芸員の橋本善八による鼎談でお届けします。 |
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当館で展示されている宮本三郎の作品は、1997年に世田谷美術館がご遺族よりご寄贈頂いたものです。その際、それらの作品の修復を石井さんに、戦後の作品の額装を飯塚さんにご担当頂きました。その額縁は、すべて飯塚さんの工房で作られたものなのです。 |
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絵の額縁はどう選ばれ決められるのか、わかり易く解説頂きました。額を作る(選ぶ)際に、絵の中に使われている色を使うと良く仕上がらない?額にも松竹梅があり、額に入れる絵を人の姿に例えてイメージしてみると、その人にはタキシードが似合うか、それとも普段着の雰囲気か…「画格」とは? |
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飯塚さんの工房で作られた額縁の型や、製作過程の見本を実際に見せて頂きました。普段はなかなか見ることのできないものばかり。講演会へいらっしゃった方の中には額縁作りをされている方や、額縁について勉強中という方も。皆さん興味津々です。 |
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これからは展覧会へ出かけたら、絵よりも額縁のことが気になってしまうかも?
修復・額装・展示…華やかな印象の美術館の展覧会ですが、舞台裏ではこのようなお仕事があり、それぞれの役割が果たされて、美術品が世界中を旅して無事に皆さんの所へやって来る…そんな額縁の世界を垣間見ることのできた講演会でした。 |