奥沢〜玉川田園調布〜自由が丘の地域にゆかりのある人物を講師にお招きし、毎回多彩なテーマでお届けする講演会「人ひろば」。宮本三郎記念美術館と、美術館の周辺地域にお住まいの「地域の会」の方々が毎回コーディネーターとなり、多彩なテーマで行っています。
34回目になる今回、講師に多摩川の生態系を守るための活動をされているNPO法人お魚ポストの会代表の山崎充哲さんをお迎えし、「なぜ?多摩川に熱帯魚が住めるのか」と題し、ご講演頂きました。

生態系を守るため、飼いきれなくなった観賞魚が遺棄されないよう、引き取っている「お魚ポスト」。手間とコストがかかるこの活動を始められたきっかけ、そして現在、川の内側でどんなことが起こっているのか?多摩川に多くの熱帯魚が生息しているという現状などをお話いただきました。

多摩川が「タマゾン川!」と呼ばれるほどに熱帯魚が生息し始めたのは、外来種の安易な放流と生活排水による水の温度上昇のためであり、またその環境の変化にどんどん在来種が追いやられ、消え行く危機にさらされているー身近な川の中で起こっている変化に、多くの方が驚かれていました。
多摩川の現状は日本の川の現状であり、日本全国で生態系が壊れつつあるという現実。
そして、まず第一歩として、身近な多摩川にもっと関心と愛着をもって欲しいと山崎さんは言います。自分達の行為の身近な環境への影響に自覚的になることの大切さを教えられた講演会でした。



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