奥沢〜玉川田園調布〜自由が丘の地域にゆかりのある人物を講師にお招きし、毎回多彩なテーマでお届けする講演会「人ひろば」。宮本三郎記念美術館と、美術館の周辺地域にお住まいの「地域の会」の皆さんが毎回コーディネーターとなり、多彩なテーマで行っています。
35回目になる今回、講師に野生ランの保護活動を行う「COSPA」代表の明智洸一郎さんをお迎えし、定年後の国際ボランティアに参加したいきさつ、パナマでのランの保護活動の様子などのお話を伺いました。
パナマでは千5百種を超える野生ランが自生し、国花としても愛されています。一方、焼畑農業や無計画な開発によりその多くが絶滅の危機にありました。
2000年から2年間、明智さんは、ランを保護するためシニアボランティアとして遠く南米パナマに奥様と滞在されました。
保護を望む政府の方針の一方で、そこで直面したのは、現地の人にとって野生ランを採取、販売することは重要な生計手段であり、それを制限することは難しいという現実でした。
その後、幾多の困難を乗り越え、すばらしい行動力とアイデアで現地に野生ラン保護センターを設立、日本に戻られた現在も両国の架け橋となり、ランだけでなく、パナマの自然を守るために活動をなさっています。



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