洋画家・宮本三郎(1905-1974)は生涯にわたって、数多くの女性像を描きました。モデルとなった女性たちに目を向ければ、その実像は時代によってさまざまです。絵画上の身体表現の追求のため、要求に応えポーズをとったのは、アトリエに呼ばれたプロのモデルたちでした。戦中の疎開時期など、そうしたモデルの手配が困難な時期には、妻や娘など家族が題材となり、家庭内の場面が描かれています。やがて戦後日本の復興期には、歌手や女優、バレリーナといった、華やかな表舞台で活躍する表現者たちが多く描かれました。また、浅草の踊り子など、エネルギッシュな都市文化の担い手たちを、舞台裏まで取材し描くこともありました。

 作品にあらわされた女性たちは、それぞれ異なる社会的立場を持っています。宮本の絵筆は、そうした「役割」をまっとうする彼女たちの姿を描きながら、次第に、その奥底から輝き発せられるエネルギーをも表す方向性へとむかっていきました。理想化された美の体現というより、自らに内在する生の力を画面の外へも表出させるような、逞しさを感じさせる存在としての女性たち――画家・宮本を制作へと駆りたてたのは、そうした女性のなかにある強さだったのかもしれません。

 宮本三郎の絵画を通して、描かれた女性たちそれぞれの存在に思いをめぐらせてみませんか。








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 《女優》1961年


《金魚鉢と女》1936年


《看護婦立像》1941年


《薪を運ぶ人》1957年


《踊子》1962−64年頃


《歌い手》1964年




 《假眠》1974年

●出品リスト(PDF)




           宮本三郎 描かれた女性たち ― そのひと、そのしごと   

                     MIYAMOTO Saburo: Portraits of Women ―Their Work and Roles


           □会   期   2020年10月24日(土)〜2021年3月14日(日)
           □開館時間   10:00〜18:00 最終入館は17:30まで
           □休 館 日    毎週月曜日(ただし、11月23日[月・祝]、1月11日[月・祝]は開館、
                     11月24日[火]、1月12日[火]は休館)、年末年始(12/28〜1/4)      
           □観 覧 料    一般200円(160円)、大高生150円(120円)、65歳以上/中小生100円(80円)
                     *障害者の方は100円(80円)、ただし小・中・高・大学生の障害者は無料
                       介助者(当該障害者1名につき1名)は無料。証明書をご提示のうえ、お申し出ください
                     *( )内は20名以上の団体料金
                     *小・中学生は土、日、祝・休日は無料


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