今回の音広場は、
珍しい楽器の音色を聴ける、とても貴重な機会。
初めての方も、熱心なファンの方も、
なかなか味わえない美術館でのライブを楽しみに、
本当にたくさんのお客様が集まりました。
ご出演いただいたのは、OKIさん。
サハリン・アイヌの伝統的な弦楽器「トンコリ」を
現代に復活させた、稀有なミュージシャンかつ
プロデューサーです。
アイヌの伝統と独自のスタイルを織り交ぜた楽曲で、
その知られざるアイヌ音楽の魅力を
広く知らしめてきたOKIさん。
その活躍は海外にまで及んでいます。
OKIさんが手にしている、
茶色い木の長い楽器が「トンコリ」です。
見た目は素朴な印象ですが、
その音色は、強く美術館に響き渡りました。
「トンコリ」の演奏に加え、
OKIさんの歌声、そして口琴「ムックリ」も。
伸びやかに、けれども深く重く、
立体的に拡がるアイヌの音楽。
展示室が深遠な響きに包まれた、
感動的な夜でした。