展覧会関連企画として、自由が丘の老舗古書店「西村文生堂」三代目店主西村康樹さんを講師にお迎えし、講演会「自由が丘モダニズムとその周辺」を開催しました。

西村さんは『自由が丘オフィシャルガイドブック』の編集にも長く関わり、現在は自由が丘商店街振興組合出版企画事業部長も務められ、様々な形で自由が丘の活性化に尽力されています。

“自由が丘”という街ができておよそ80年。おしゃれで、若者の人気スポットの現在の街がいかにして形成されたのか?古書店経営ならではの多岐にわたる資料、そして祖父母の代から自由が丘在住ならではの人脈による伝聞と経験をもとに「自由が丘にモダニズムはあったのか?」をテーマに歴史を紐解いてくださいました。

自由が丘近辺には、石井漠、東郷青児、山田耕筰…様々な分野の一流芸術家が居を構え、交流をしていた記録が残っています。ではそもそもなぜ、ここにこれだけの方たちが集まったのでしょうか?
そんな、歴史ミステリーを解読するかのような今回の講演会。「モダニズム」をキーワードに想像以上に奥深い、自由が丘の成り立ちを知ることができました。

今回の講演会には、生まれも育ちも自由が丘近辺!という方も多く参加くださり、西村先生も緊張なさったとのことですが、生粋自由が丘人!にとっても非常に興味深く聴いていただけたようで、自分の育った街に対する誇りと愛着をより深めることができたとのお声もいただきました。

※こちらの講演会は『宮本三郎記念美術館 平成25年度 展覧会・講座室活動報告書』
に採録されています。ご興味のある方は、ぜひ当館までお問い合わせください。